樋野興夫ブログ 「がん哲学学校」

第252回「がん哲学学校」
「正常細胞と癌細胞の違いの学び」〜「警鐘的な役割」〜

2018年05月28日


順天堂大学医学部 3年生の授業『腫瘍総論 〜 癌学、癌病理学〜』を行った。キーワードは、「癌学の理解、癌病理学の理解」であり、学習は、「癌と正常細胞の比較について」であり、到達目標は、「癌細胞の形態が理解出来るようになること」である。「癌」とは何か、「癌」はどのようにして起こるのか、を中心に、最新の癌研究の流れを紹介した。「正常細胞と癌細胞の違いの学び」は、「観察力と 洞察力の習得」にもなろう。教育の原点である。

筆者が、代表世話人を務める 「お茶の水がん学アカデミア」 第144回集会(順天堂大学に於いて)に出席した。演題は、『全国規模のがんゲノムスクリーニングに基づく がん Precision Medicine 実現に向けた取り組み:SCRUM—Japanの挑戦』(吉野孝之先生:国立研究開発法人 国立がん研究センター東病院消化器内科)と『神経幹細胞の可塑性』(島崎琢也先生:慶應大学医学部 生理学)であった。日進月歩の医学研究の 最先端の講演を聴講することは、本当に 日々勉強である。『広く癌 & 病気 を知る』ことは、癌研究者にとっては、『学には 限りないことをよく知っていて、新しいことにも、自分の知らないことにも 謙虚で、常に前に向かって努力する。』の実践である。

日曜日の午前、演題「あなたは、どこにいるのか」(創世記3章9節)の機会が与えられた(千葉県松戸市のインマヌエル松戸キリスト教会に於いて)。『癌細胞の病理』と『人間社会の病理』を語った。『癌細胞の病理』と『人間社会の病理』との両者間の類似性を知ることは、我々に、大いなる知恵を与え、現代社会においても、きわめて示唆に富む、「警鐘的な役割」を演ずるものと考える。「回復への道」を、「細胞の癌化機構の解明」を通して、少しでも理解することが出来れば、病理学者としては大いなる喜びともなろう。

午後も、同じ会場で講演「あなたは病気であっても『病人』ではない」の機会が与えられた。「もしかすると、この時のためであるかもしれない。」(エステル記4章14節)であり、「病気も単なる個性である」は、人類の進む方向であろう。まさに『利己的なHappy vs 利他的な Joyful』の差異でもある。

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第251回「がん哲学学校」
高いレベルの専門性の保証 〜「がんゲノム医療の人材育成」〜

2018年05月20日


筆者は、委員を務める「第43回文京区立
さしがや保育園のアスベスト健康対策専門委員会」に出席した。この度、公害病論文『Environmental Pollution and Related Disease Reported in Japan:- From an Era of “Risk Evaluation”to an Era of “Risk Management”』が、医学雑誌に採択された。時代を超えて新たな環境問題は 生まれ続けるであろう。

筆者が、アドバイザーを務める 平成30年度全国がんプロ協議会総会(東京大学医科学研究所講堂に於いて)に出席した。「いつも 格調の高いお話をいただきありがとうございます。全国がんプロ協議会の際の先生のお話を拝聴し、高いレベルの専門性の保証が必要なことが良くわかりました。」、「先生のお話を お聞きし、がんプロは 様々なアプローチが出来る立場にあるのだということを再認識しました。」等々の、心温まる、メールを頂いた。「がんゲノム医療の人材育成」は、日本国における医療の 重要なテーマとなろう。

「がん哲学外来 花一輪カフェ 開所1周年記念講演会」(八千代市民会館に於いて)に招かれ、基調講演『寄り添う心は言葉を越える』の機会が与えられた。資料には、『寄り添う心は言葉を越える』(『いい覚悟で生きる』小学館より)、『「支える」のではなくて、「寄り添う」』(『病気は人生の夏休み』幻冬舎より)、『死ぬのは確実、いつ死ぬのかは確率』(『末期がん、その不安と怖れがなくなる日』主婦の友新書より)、『いつこの世を去るのか。いのちの期限は誰にもわからない』(『あなたはそこにいるだけで価値ある存在』KADOKAWAより)の文章が掲載されていた。シンポジウム『がんと認知症を
ちょっと考える』は、クリニック院長の司会のもと、シンポジストは「医師、認知症認定看護師、訪問看護ステーション所長、社会福祉士」であり、第2部はミニコンサート(トランペット&エレクトーン)であった。

「日本結節性硬化症学会」の理事長を務める筆者は、「TSC Center of Excellence 2018」(東京国際フォーラムに於いて)に赴いた。『「病気であっても病人ではない&「遺伝病も単なる個性である」』の社会構築の時である。

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第250回「がん哲学学校」
種を蒔け 〜『がん哲学外来』開設 10周年記念 〜

2018年05月13日


『日経デュアルDUAL』の「キャンサー ペアレンツ(代表:西口洋平氏)と樋野先生の対談」が送られて来た。「キャンサーペアレンツ」とは、「子どもを持つがん患者のための
コミュニティ」で、「インターネット上のグループ」で、現在、全国に会員が1600人とのことである。素晴らしい活動である。

この度、『学生街 がん哲学外来・カフェ in お茶の水』(Svenson お茶の水サロンに於いて)、『さくら がん哲学外来・カフェ in
お茶の水』(さくら薬局グループに於いて)の開設が決まった。 <がん哲学外来>『お茶の水 メデイカル カフェ in OCC』、『がん哲学外来聖橋プラムカフェ』 (主催:東京医科歯科大学大学院 保健衛生学研究科・がんエンドオブライフケア看護学分野)に加えて、「お茶の水の街」では、4箇所となる。筆者は、癌研究会癌研究所から 順天堂大学医学部教授に就任した2003年の夢は、『お茶の水メデイカル タウン構想』であり『メデイカル カフェ in お茶の水 メデイカル タウン』でった。そして、2008年に順天堂大の病院内で、『がん哲学外来』を開設して、今年は、丁度10周年記念でもある。人生不思議な想いである。

土曜日の午後『がん哲学外来 東中野メデイカルカフェ 開設3周年記念講演:ひとりで悩まず話してください』に赴いた(中野キングス・ガーデンに於いて)。多数の参加者で、大変充実した時であった。個人面談も行った。

その後、筆者は、神奈川県 臨床整形外科医会 第152回学術講演会(ホテル横浜キャメロットジャパンに於いて)での講演『病気も単なる個性である〜がん哲学外来と医療倫理 〜』 の機会が与えられた。多数の整形外科医の出席で、会場は満席であった。質問もあり、純度の高い、密度の高い講演会であった。筆者の前の ご講演「骨代謝会から考える骨折・RA・骨粗鬆症の治癒」(沖本クリニック院長:沖本信和先生)は大変勉強になるお話であった。

今日は、『「がん哲学学校 in 神戸」4周年記念講演「種を蒔け 〜 人生を見つめる〜」(神戸薬科大学地域連携サテライトセンターに於いて)である。

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