一般社団法人がん哲学外来

コラム:がん哲学外来 会員向けセミナー

文責・桑島まさき/監修・宮原富士子

Vol.2 【漢方をうまく活用し病気にならない身体をつくる】

一般社団法人がん哲学外来(通称「がん哲学外来」)は、「がん教育」の知識を高めることを目的にした会員向けセミナーを定期的に開催しています。2024年8月開催のセミナーは次の通りでした。

〇2024年 8月25日(日) 15時~16時(WEB開催)
 講師: 土子志さん(漢方薬剤師)
 講座: 「第一回 漢方のおはなし」

がん治療に漢方薬を積極的にとりいれる医師が多いですが、がんや重篤な病気の治療の場合、抗がん剤など様々な薬を服用しますので十分な知識が求められます。そこで、今回は、漢方薬剤師の土子志さんに漢方薬のキホンのキを話していただきました。
2千年前に中国でうまれた学問の漢方が、廃れることなく使い続けられていることの意味、西洋医学と漢方医学の違い、実際に漢方薬を使う上での注意など、限られた時間での中身の濃い内容でした。

がんに罹患すると病院にかかり西洋医学の手をかりて標準医療の中から治療方法を選択するのが一般的ですが、そもそもがんになりたいと思う人はいないはず。そのためにも病気にならない丈夫な身体を作るために自分の症状にあった漢方を日常にとりいれるのも選択肢のひとつです。
ストレス社会の現在、体調を崩したことがないという方はほとんどいないものです。「体調を崩す」状態とは、漢方の考え方では、環境に適応できていない状態をさします。

不調を感じると巷にあふれる薬やサプリメントなどを使用しがちですが、そもそもセルフチェックは万全なのかどうか、身体の声をただしく聞き分けることが大事です。なかなか治らない症状は自己判断せずに医療機関にかかり適切な診断がすんだ上で正しい薬を服用しましょう。漢方薬を使用する場合、現在服用している西洋薬の併用に注意が必要ですし、ネットで購入する際にも正しい情報が求められます。

西洋薬と同じで、身体にいれるものに対しては正しい理解が必要なのは言うまでもありません。心と身体は切り離せない存在だと、再認識しました。

Vol.1 【がん防災@人生百年時代、最低限の知識と備えでがんリスクを軽減する】

一般社団法人がん哲学外来(通称「がん哲学外来」)は、「がん教育」の知識を高めることを目的にした会員向けセミナーを定期的に開催しています。2024年5月開催のセミナーは次の通りでした。

〇2024年5月12日(日) 14時~15時(WEB開催)
 講師: 青島敬二先生
(芳珠記念病院医師・がん教育認定外部講師・がん防災セミナー講師)
 講座: 「がん防災」

講演内容は、がんになるリスクをさげる普段からの対策、いざがんに罹患してしまった時の患者としての治療の受け方、がんと仕事の両立、相談先や情報源など、また自身が罹患した時や周囲の人が罹患した時の対応の仕方など幅広く充実した内容でした。
地震大国日本では、地震への備えとして日頃から災害時の備えや実際に被災した時のためのマネー等についての情報や、老後を不安なく過ごすための資金作りなどについての様々な情報が発信されたり自治体などの取り組みがなされていたりしています。

2人に一人が罹患するといわれているがんについては、「がん保険」という特別な保険が多くでているもののマネー以外の面はおいついていないような気がします。しかし、がんになるのは「ずっと先」という保証はありません。一般的に私たちは、何か症状がでた時に不審に思い病院にいきますが、がんは大きくなるまで自覚症状がありませんので症状がなくてもがん検診をうけることが大事なのです。早期がんであれば、9割の人が治るといわれています。

がんにならない(負けない)強い身体と精神をもたないと一度きりの人生を楽しむ機会はありませんし、大事な人たちを守ることはできません。
何事も備えあれば憂いなし、学びを続け、小さなことをこつこつ続けていくことが大事です。

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