一般社団法人がん哲学外来

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21世紀のがん哲学 樋野興夫
(順天堂大学名誉教授、新渡戸稲造記念センター長、一般社団法人『がん哲学外来』名誉理事長)

〜すこしの時間ご一緒しませんか?
ちょっと立ちどまり、一息つき、考えるときを持ち、歴史人に思いをはせる~

第4回 『21世紀の懸け橋 〜“がん哲学”〜』

柔和で穏やかな心 〜 医療の在り方 〜

私が代表を務める今年(2024年)の第12回『がん哲学外来市民学会』は京都で7月14日、
理事長を務める第7回『日本Medical Village学会』は青森県で8月24日、
理事長を務める第7回『日本地域医療連携システム学会』は三重県で11月16日
にそれぞれ開催される予定であります。
それぞれの大会長の誠心誠意 準備されている姿勢に、ただただ感謝であります。

『柔和で穏やかな心をもって接すれば、相手からも 同じように柔和な心を 引き出すことができる』&『青年とは 大きな希望抱負を有する者を称するので、年齢の多少を問わない。 ゆえに希望なき者は、いかに若年であっても、片足を棺桶に踏み込んでいるのと同じようなもので、希望さえあれば、三十になっても。六十になっても、すなわち 青年というべきである』(新渡戸稲造;1862-1933)が、鮮明に想い出される今日この頃です。

それぞれの学会では、『がんという病気のこと』、『生と死について』、『医療の在り方』など、さまざまな議論の きっかけになればと願っています。 皆様の参加をお待ちしております。

第3回 『21世紀の懸け橋 〜“がん哲学”〜』

『がん哲学外来』〜 『賢明な配慮の習得』 〜

『がん哲学外来』とは、【『丁寧な観察力の修練 =『個性と多様性』&『賢明な配慮』の習得の場】であろう! 新渡戸稲造(1862-1933)が愛読したカーライル(Thomas Carlyle 1795-1881)の『汝の義務を尽くせ。汝の最も近くにある義務を尽くせ、汝が義務と知られるものを尽くせ』が、まさに『がん哲学外来の原点』であろう!

2008年開始された『がん哲学外来』は,草創期(ホップ)・発展期(ステップ)を経て、いよいよ、飛躍期(ジャンプ)の時代に入ったと感じる今日この頃である。【人知を超えて、時が進んでいる】を痛感する日々でもある。
『病気も単なる個性である』の『社会の構築』が、人類の進むべき方向であろう! 【相並んで、進むべき方向を組み立て志を広め、実践する拠点】 これこそ、【『がん哲学外来』の役割と使命』】ではなかろうか!

第2回 『21世紀の懸け橋 〜 “がん哲学” 〜』

私の故郷は、人口約37名(空き家60%)の島根県出雲市大社町鵜峠(うど)である。 隣の鷺浦(さぎうら)と合わせて、『鵜鷺(うさぎ)』(小学校 & 中学校は廃校)と呼ばれている。 713年に編纂が命じられたという『出雲国風土記』にも登場する歴史ある地でもある。

想えば、2013年『新渡戸稲造(1862-1933)没80周年記念』として、新渡戸稲造が国際連盟事務次長を務めたジュネーブでの国際会議の後、バンクーバーを訪れる機会が与えられた。 バンクーバーにある1908年創立された The University of British Columbia(UBC)の広大なキャンパス内にある新渡戸記念庭園(Nitobe Memorial Garden)に訪れた。1933年ビクトリアで客死した新渡戸稲造を記念したものである。『International Pacifist(国際的な平和主義者)=新渡戸稲造』を静思する時となった。

翌日は、バンクーバーから約1時間30分フェリーに乗り、ビクトリアを訪れた。新渡戸稲造が亡くなったRoyal Jubilee病院を訪問した。『歴史の重みと、継続的な成長の秘訣』は、『深い専門性』と『高い常識性』の『懸け橋』で『21世紀の懸け橋 〜 “がん哲学” 〜』の原点ではなかろうか!【『哲学は 哲学する人そのひとの 人格の表現であるーー、『人がいかなる哲学を選ぶかは、彼がいかなる人間であるかに依存する。』】の再確認の日々である。

【『人間は、ロビンソン・クルーソーの様に孤島にひとり住んでいたのでは、良い人か 悪い人かは判らない、人間社会の中に住まわせてみて 初めてその性(サガ)が明らかになる。がん細胞もしかり。』 & 『がん細胞は増殖して仲間が増えると、周囲の正常細胞からのコントロールを脱し、悪性細胞としての行動をとるようになる。 君達学生諸君も似たところがある。 一人ひとり話をすると、常識もあり善良な青年にみえるのだが、学生自治会として集団行動をとると、変なことを云ったりしたりする。』】の吉田富三(1903-1973)の言葉を、私は若き日から学んだものである。
『役割意識 & 使命感の自覚』と『練られた品性と綽々たる余裕』は『21世紀の懸け橋 〜 “がん哲学” 〜』の真髄である。

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