一般社団法人がん哲学外来

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21世紀のがん哲学 樋野興夫
〜すこしの時間ご一緒しませんか?
ちょっと立ちどまり、一息つき、考えるときを持ち、歴史人に思いをはせる~

第79回 『修練の場』 〜 支え合う 隙間を埋める 舵取り 〜

本日(2025年7月11日) 筆者は、病理医としての定例の『病理組織診断業務』に赴むく。 【顕微鏡を見て病気を診断する=丁寧な観察力の修練の場】である。

明日(7月12日、13日)は、【がん哲学外来市民学会 代表】として、『第14回がん哲学外来コーディネーター養成講座』(7月12日) &『第13回がん哲学外来市民学会』(Cancer Philosophy Clinic Association for the People)(7月13日)に出席する(大分県のJ:COMホルトホールに於いて)(添付)。 今回の大会長は【がん哲学外来「大分ふぐカフェ」店長 緩和ケア医師 林良彦先生】である。

林良彦先生から新刊が送られて来たものである(添付)。【創始者の樋野興夫先生は、 『時間をかけたからこそ 分かることがある。 遠回りしたからこそ 見えるものがある。』と仰っています。 悩みを持つ人が 自分自身に話しかけても、なかなか解決はつかないものです。 むしろ、『解決しなくても解消しよう……』という気持ちです。 マイナス×マイナス=プラスです。 マイナスをプラスに転化させる 最高の処方箋は『出会い』とも仰っています。 このカフェで同じ悩みを持つ人たちと話し合ってみませんか?! そしてこのカフェが 少しでも苦しんでいる人の助けになれば、幸いです。】と語られている。 大いに感動した。

今回、筆者は、特別講演1『多職種連携の交流の場:メディカル ヴィレッジ 』の機会が与えれた。 特別講演2は、『みどりの杜病院院長』原口勝先生の『治らなくても 支え合う市民の力 ~ 医療と介護の隙間を埋める ボランティアの働き ~』である。 原口勝先生は、昨年(2024年)福岡県八女市で住民公開講座『このまち、この村を メディカル ヴィレッジに』(八女市民会館に於いて)を企画された (添付)。 メディカル ヴィレッジ(Medical Village)は、『医療維新の舵取り』となろう!

第78回 『自分はどのように生きるか』 〜 『人格形成を重んじた教育』 〜

2025年7月6日【がん哲学外来メディカルカフェ@よどばし11周年記念】で、ドキュメンタリー映画『がんと生きる言葉の処方箋』が上映された。 自由学園初等部教頭 稲村祐子先生も参加されていた。 早速【樋野興夫先生 今日は久しぶりに先生にお会いできて感謝でした。 映画は何度も観ていますが、何回観ても心に言葉の処方箋が響きます。『自分はどのように生きるか』と、いつも問われます。】との心温まる励ましのメールを頂いた。 自由学園は『羽仁もと子』(1873-1957)夫妻によって1921年開設されている。『羽仁もと子は、婦人之友社の創立者』でもある。 筆者は12月6日 自由学園で講演を依頼されている。

2作目は、ドキュメンタリー映画『新渡戸の夢 〜 学ぶことは生きる証 〜』(野澤和之監督 新渡戸の夢映画製作委員会)である。【新渡戸稲造(1862~1933)は、岩手県盛岡市、南部藩士・新渡戸十次郎の三男として生まれる。 米国で出版された『BUSHIDO The Soul of Japan』(邦題:『武士道』)の著者として知られる新渡戸稲造は、教育者としての業績を残している。 新渡戸稲造が32歳の札幌農学校教授時代に、貧しくて学校に通えない人々のために妻メリー(1857-1938)と始めたのが『遠友夜学校』である(1894年)。 授業料無料•男女共学で年齢制限なしという当時としては画期的な学校であった。 富や名誉より人格形成を重んじた教育が行われた。】と紹介されている。

順天堂大学医学部教授就任の2003年に初版『われ21世紀の新渡戸とならん』を、2018年に新訂版、2019年4月には 英語版『I Want to Be the 21 st Century Inazo Nitobe』が発行された(添付)。定年退職のタイミングで2019年4月『新渡戸稲造 記念センター長就任』となった(添付)。著作20周年記念の2023年に『新渡戸稲造 壁を破る言葉: 逆境に立ち向かう者へ40のメッセージ』(添付)が出版された。『歴史は人知を超えて、ゆっくりと前進する』を実感する日々である。

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