第61回 胆力の育成訓練 〜 ユーモアに溢れ心優しい人物 〜
2025年4月11日 病理組織診断業務を行った。 病理組織診断・顕微鏡観察は【風貌を診て、心まで読む = 癌細胞の病理と人間社会の病理 = 人生の根幹を追求する】分野である。 『がん哲学 = 癌細胞の病理 と 人間社会の病理』の原点で、病理学者が『がん哲学外来 = 生物学と人間学』を創設出来たのは ここにあろう!
4月12日は、2022年4月から 毎月開始されている 第37回『市ヶ谷だいじょうぶ!カフェ』(田口謙治・桂子夫妻 主催)に赴いた(添付)。 田口謙治氏は『明日を考える会 〜 次世代の社会貢献 〜』(添付)の編集人でもある。 今回、3月28日、29日の【『2025年メディカル・ヴィレッジ in 嬬恋村 がん哲学外来カフェin 万座』『樋野先生お誕生日お祝い会』】に参加されていた方も、 さらに名古屋からも出席されていた。 大いに感動した。 多数の参加者で、質問も寄せられた。 講演後、筆者は別室で4組の個人面談の機会が与えられた。 筆者の『総括』の後、皆様との『花』(瀧廉太郎作曲)を熱唱して終えた。 終了後のスッタフの会議も大いに盛り上がった。
新渡戸稲造 (1862-1933)が、愛読したカーライル(Thomas Carlyle :1975-1881)の『サーター・リサータス:衣装哲学』の『“Do thy Duty, which lies nearest thee, which thou knowest to be a Duty”(汝の義務を尽くせ。 汝の最も近くにある義務を尽くせ、汝が義務と知られるものを尽くせ)』をさりげなく語った。
筆者の夢は、【『天国でカフェ』を開くこと』(添付)であるとも述べた。 是非、『天国でカフェ』で、ピアノを演奏させてくださいとの希望が寄せられた。 まさに、『冗談を本気でする胆力』で、これこそ、『明日を考える会 〜 次世代の社会貢献 〜』の心得でもあろう!
『余計なお節介』と『偉大なるお節介』の微妙な違いと その是非の考察がこれからの大きな課題となろう。【『がん哲学外来・カフェ』は、『ユーモア(you more)に溢れ、心優しく、俯瞰的な大局観のある人物』の育成訓練】でもある。 まさに、『本質的な人間教育の見直し』の時代的要請であろう。
『樋野先生の本』のチラシ(添付)も配布されていた。 本を持参された複数の方にサインを求められた。 大いに感激した。 大変有意義な貴重な時となった。
第60回 『心の通じる対話で寄り添う』 〜 『多様性のある居場所』 〜
2025年4月8日『新渡戸稲造(1862-1933)記念センター in 新渡戸記念中野総合病院』から、第123回『がん哲学外来メディカル・カフェ@よどばし=ミニ講演とカフェタイムの組み合わせ』(淀橋教会に於いて)に向かう(添付)。 定番の『365日の紙飛行機』の熱唱で始まり、『糸』を合唱して終える。『がん哲学外来メディカル・カフェ@よどばし』は、2014年7月6日にスタートされた。 今年(2025年)7月6日に11周年記念が企画されている。 継続の大切を実感する時となった。『種を蒔く人になりなさい』の実践であろう!
【多くの人は、自分自身又は家族など身近な人が がんにかかった時に 初めて死というものを意識し、それと同時に、自分がこれまで いかに生きてきたか、これから どう生きるべきか、死ぬまでに 何をなすべきかを真剣に考えます。 — 医療現場と患者の間にある『隙間』を埋めるべく、2008年1月 順天堂大学で『がん哲学外来』が生まれました。 科学としてのがん学を学びながら、がんに哲学的な考え方を取り入れていくという立場です。 このプログラムは、診断・診察の場ではなく、『真の心の通じる対話』、『寄り添うこと』などを学び合う人間学の場です。— 帰る時には心が軽くなる『メディカル・カフェ』、是非一度ご参加になられてみませんか?】と紹介されている。『心温まるおもてなし』には、大いに感動する。
その後、順天堂大学保健医療学部 理学療法学科2年生の講義『病理学概論』の授業に向う。 約120名の学生が出席する。【『病理学』とは、病気の根幹を追求しようとする『the study of the diseased tissues』である。『広々とした病理学』とは、『病理学には限りがないことをよく知っていて、新しいことにも自分の知らないことにも謙虚で、常に前に向かって努力しているイメージ』(菅野晴夫先生:1925-2016の言葉)】である。『病理学概論』は、『顕微鏡を見て病気を診断する=森を診て木の皮まで診る=風貌を見て、心まで読む=丁寧な観察力』の修練である。 『賢明な寛容と配慮=多様性のある居場所』を常に心に留めるは、『教育の心得』である。
『教育の心得』の5ヶ条
1)『他人の感情を尊敬することから生じる謙遜・慇懃の心』
2)『濃やかな配慮の人』
3)『欣然たる面貌、快然たる微笑』
4)『正論より配慮』
5)『個性と多様性』