一般社団法人がん哲学外来

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21世紀のがん哲学 樋野興夫
〜すこしの時間ご一緒しませんか?
ちょっと立ちどまり、一息つき、考えるときを持ち、歴史人に思いをはせる~

第32回 『人生哲学のエッセンス』 〜 勇気と希望を与える 〜

2024年11月23日は、『東中野キングス・ガーデン』で、講演会【デスカフェ 〜 死と生を語り合う場 〜 その可能性を考える】に赴く。

11月24日は、飯能市民活動センターでの【樋野興夫先生特別講演会『がんカフェの取り組み』&『懇親座談会』】である(添付)。【『言葉の処方箋』で心の痛みや悩みの解決へと導くために、今からできることを学びます。】と紹介されている。

『新渡戸稲造 壁を破る言葉』(三笠書房2023年発行)(添付)の【『はじめに『新渡戸稲造が残してくれた人生のヒント』】に下記を述べた。

【私は2008年に順天堂大学医学部附属順天堂医院で『がん哲学外来』を開設し、がんにまつわるさまざまな悩みの解消につとめてきました。 がん患者さんの声に耳を傾け、苦しみを和らげるのが目的です。 それ以後、この動きは全国に広がり、私自身は5000人以上の患者さんやそのご家族と面談してきました。

『がん哲学外来』をはじめたのは、私ががんの研究をする病理学者である以上に、新渡戸稲造(1862−1933)の言葉に深い共感を覚えたからです。 私が面談者に差し上げる『言葉の処方箋』は、新渡戸を筆頭に私が尊敬する人物から学んだ『人生哲学のエッセンス』であり、それが私の生きる基軸になっています。 だからこそ、その処方箋を、病気に悩み、苦しむ人にわけたいと願って、この活動を始めました。

私は以前、『われ21世紀の新渡戸にならん』という本を書きました。私が理事長をつとめる恵泉女学園の創始 河井道(1877-1953)は新渡戸の弟子のひとりで、彼女は『わたしのランターン』という著書の中で、『前向きで、前進的であること』を信条として掲げています。 私もそれにならって、『前向きで前進的でありたい』と願っています。 そして、新渡戸稲造が東洋と西洋をつなぐ『架け橋』になることを願ったように、医療とがん患者をつなぐ『架け橋』を築くことが私の使命だと、思いを新たにしています。

本書は、そんな思いのもと、私が感銘を受けた新渡戸稲造の言葉をひもといてみたものです。 いまの方にも読みやすいように、私なりの意訳と独自の解釈をしています。 とはいえ、本書は、がん患者さんのためだけのものではありません。 病気に限らず、人生には幾多の苦難がつきものです。 新渡戸稲造の言葉は、困難に直面して立ち止まっている人、逆境にはまって必死にもがいている人、そんな人たちに大きな勇気と希望を与えてくれます。 そこには人間が自分の人生を、自信を持って力強く生きていくための知恵がたくさん詰まっています。 そんな新渡戸稲造の言葉は、どんな人でも直面する悩みや悲しみを癒し、苦難や逆境を乗り越え、“よき人生”を過ごす糧を与えてくれるものです。

本書が、現代という困難な時代をよりよく、より有意義に、そしてよりたくましく生きていくヒントになれば、これに勝るよろこびはありません。】

 

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