一般社団法人がん哲学外来

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21世紀のがん哲学 樋野興夫
〜すこしの時間ご一緒しませんか?
ちょっと立ちどまり、一息つき、考えるときを持ち、歴史人に思いをはせる~

第19回 『対話で支える』 〜 『苦痛に対する思いやり』 〜

2024年9月6日 病理組織診断業務を終え、『東久留米がん哲学外来・カフェ』担当の小林真弓氏の紹介で、成美教育文化会館での『ラジオ番組の録音』向かった。

【筆者が、病理医になった理由、『がん哲学』の造語の経緯、2008年1月 順天堂大学の病院の診察室で無料の『がん哲学外来』を始めた動機、また、2008年の10月、病院外で『がん哲学外来・カフェ』をスタートした目的】などなど、多数の質問があり、大変充実した時となった。

【病理組織診断は、『風貌を診て、心まで読む = 人生の根幹を追求する』でもある。 顕微鏡観察は、『がん哲学 = 癌細胞の病理と人間社会の病理 = 生物学と人間学』の原点である。 病理学者が『がん哲学外来』を創設出来たのは ここにあろう!『東久留米がん哲学外来・カフェ』は、インターナショナルスクール(CAJ)で2008年10月に開始する機会が与えられた。 前年(2007年)には、新渡戸稲造(1862-1933)著『武士道』、内村鑑三(1861-1930)著『代表的日本人』の読書会を始めた。

人生邂逅の3大法則 ~ 良き先生、良き友、良き読書 ~

『真理は円形にあらず、楕円形である。1個の中心の周囲に 描かるべきものにあらずして、2個の中心の周囲に 描かるべきものである。 人は何事によらず 円満と称して円形を要求するが、天然は 人の要求に応ぜずして 楕円形を採るはふしぎである。 患難の坩堝(るつぼ)の内に燃え尽くす火に 鍛えられて初めて 実得し得るものである。』(内村鑑三)。

『最も剛毅なる者は 最も柔和なる者であり、愛ある者は 勇敢なる者である』とは、『高き自由の精神』を持って医療に従事する者への普遍的な真理であろう。【他人の苦痛に対する思いやり】は、医学、医療の根本である。】

と答えた。 番組が楽しみである。 対談本が企画される予感がする。

9月7日午前は、早稲田大学での講座【ジャンル 人間の探求:がんと生きる哲学 医師との対話を通して『がん』と生きる方法を考える。】に赴く。 テキストは『なぜ、こんな目にあわなければならないのか 〜 がん病理学者が読む聖書「ヨブ記」 〜』(2023年10月15日 いのちのことば社発行)を使用する。 今回は【第1章:『突然の病や事故が、なぜふりかかるのか』】の箇所から音読しながら進める。

午後は、東京都立多摩南部地域病院 看護師長緩和ケア認定看護師 小磯雅美氏から【第100回多摩緩和ケア カンファレンス特別講演『対話で地域を支える』】(多摩市のリンクフォレストに於いて)を依頼された(添付)。

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