一般社団法人がん哲学外来

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21世紀のがん哲学 樋野興夫
〜すこしの時間ご一緒しませんか?
ちょっと立ちどまり、一息つき、考えるときを持ち、歴史人に思いをはせる~

第102回 心が癒される 〜 真摯なおもてなし 〜

2025年11月4日、『ひばりヶ丘駅―>池袋駅―>大宮駅―>福島駅』に向かった。電車の中から『雪の積もる富士山』を眺め 心が大いに癒された。 福島駅から福島県立医科大学での『吉田富三記念 がん哲学外来』に赴いた。『吉田富三記念 がん哲学外来』は、福島県出身で『吉田肉腫』&『腹水肝癌』の発見などで世界的に知られ、文化勲章を受けた福島県出身の病理学者:吉田富三(1903-1973)を記念して、2009年に福島県立医科大学で開設された。

【福島県出身の世界的病理学者吉田富三博士を記念して、博士の孫弟子である樋野興夫先生が『福島がん哲学外来』を開設しました。 がんと共に生きる患者/ご家族の思いや悩みをともに考える“心の診察室”です。】と、心温まる紹介がなされている。スタッフの皆様の『真摯なおもてなし』には、ただただ感謝である。今回、『患者・家族との面談』の機会が与えられた。 大変貴重な時となった。

筆者は、医師になり、癌研究会癌研究所の病理部に入った。 病理学者であり当時の癌研究所所長であった菅野晴夫先生(1925-2016)の恩師である日本国の誇る病理学者:吉田富三との『邂逅』に繋がった。 菅野晴夫先生とは、2003年【『日本病理学会』と『日本癌学会』で『吉田富三生誕100周年記念事業』】を行う機会が与えられた。 必然的に『がん哲学=生物学+人間学』の提唱へと導かれ、『がん哲学外来』の実践となった。

吉田富三は、『医学者としてのみならず、癌という病気を通じて社会の原理まで言及す言葉』を多数残している。『癌細胞で起こることは、人間社会でも起こる』を学び、そして、2004年『がん哲学 〜 がん細胞から人間社会の病理を見る 〜』(to be出版)(添付)を出版する時が与えられた。【『人生の邂逅』は人知・思いを超えて進展する】ことを痛感する日々である。

第101回 賢明な寛容:the wise patience 〜 Union is Power:協調・協力こそが力なり 〜

2025年10月31日病理組織診断業務に赴いた。【『病理学』は 『形態』、『起源』、『進展』などを追求する学問分野である。『がん哲学 = 癌細胞の病理と人間社会の病理』の原点である。 病理学者が『がん哲学外来』を創設出来たのは ここにあろう!】。

【OCCメディカルカフェニュースレター『賢明な寛容:the wise patience』】第34号が送られてきた(添付)。 2008年1月 順天堂大学病院で『がん哲学外来』を始め、2008年秋に院外での『横浜がん哲学外来』がスタートした。 2026年2月14日に【横浜がん哲学外来・カフェ19周年記念シンポジウム】が企画されている。

筆者は、2001年『がん哲学』を提唱し、『われ21世紀の新渡戸とならん』(2003年11月10日発行:イーグレープ 発売:いのちのことば社)を出版した。 2007年『東久留米のインターナショナルスクール(CAJ)』で、新渡戸稲造(1862-1933)著『武士道』、内村鑑三(1861-1930)著『代表的日本人』の読書会を始めた。【『良書を読み、有益な話を聞き、心の蔵を豊かにする』(新渡戸稲造)】の実践である。 まさに、【Union is Power(協調・協力こそが力なり)】(新渡戸稲造)の原点回帰である。

筆者は、アメリカのFox Chase Cancer CenterのKnudson博士(1922-2016)の下で『遺伝性腫瘍』を学んだ(1989-1991)。 そして、『癌研究所所長:菅野晴夫(1925-2016)先生』に癌研究所実験病理部部長(1991-2004)に呼ばれ帰国した。 原田明夫(1939-2017)検事総長とは【『新渡戸稲造(1862-1933)武士道100周年記念シンポ』(2000年)、『新渡戸稲造生誕140年』(2002年)、『新渡戸稲造没後70年』(2003年)、順天堂大学教授に就任し、国連大学で『新渡戸稲造 5000円札さようならシンポ』(2004年)】を企画したものである。 鮮明に蘇る日々である。

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