第103回 言葉の処方箋 〜 学ぶことは生きる証 〜
2025年11月10日『お茶の水 がん哲学外来・メディカルカフェ in OCC(お茶の水クリスチャン・センター)』の会場で、【2018年のドキュメンタリー映画『がんと生きる 言葉の処方箋』(文部科学省選定、厚生労働省推薦)と2024年のドキュメンタリー映画『新渡戸の夢 〜 学ぶことは生きる証 〜』(野澤和之監督)】のプロデューサーの並木秀夫氏が【朗読劇】を企画された (添付)
【『新渡戸の夢』をご覧になった、役者さんが、『新渡戸稲造とメリーさんの朗読劇』を開始することを決意されました。 私も微力ながら『朗読劇』を応援をしております。今回朗読される水澤さんは、杉原千畝、賀川豊彦などの朗読劇を海外、国内で行っています。 新渡戸の精神に溢れる『がんと生きる言葉の処方箋』から、『新渡戸の夢』に繋がり、そして『朗読劇』に繋がりました。 嬉しいことです。樋野興夫先生には感謝です。】との連絡を頂いた。
映画『がんと生きる 言葉の処方箋』の解説には、【順天堂大学 名誉教授の樋野興夫氏が提唱する『医学と哲学を結びつけた』のが『がん哲学外来』。そこから発展したのが『がん哲学外来メディカル・カフェ』。カフェでは、がんサバイバーやその家族、医療関係者などが参加して、対話が行われる。悩みが共感され解消へつながっていく。 映画では、『メディカル・カフェ』を運営する4人の主人公が、がんとともに生きる人々へ 勇気や人生の希望を与えていく様子を描いている。 病気や悩みを抱える全ての人たちへの『言葉の処方箋』が映画の中に散りばめられている。】とある。
『新渡戸の夢 〜 学ぶことは生きる証 〜』(添付)の企画書には筆者のことを、【若いころより、新渡戸稲造の思想に共感し、新渡戸の哲学を顕彰する活動を繰り広げている。ドキュメンタリー映画『がんと生きる言葉の処方箋』では、出演、監修を手掛け異例のヒット作品に貢献した。 著書多数、中でも『われ21世紀の新渡戸稲造とならん』(添付)がある。】と紹介されている。 ただただ感服する。
第102回 心が癒される 〜 真摯なおもてなし 〜
2025年11月4日、『ひばりヶ丘駅―>池袋駅―>大宮駅―>福島駅』に向かった。電車の中から『雪の積もる富士山』を眺め 心が大いに癒された。 福島駅から福島県立医科大学での『吉田富三記念 がん哲学外来』に赴いた。『吉田富三記念 がん哲学外来』は、福島県出身で『吉田肉腫』&『腹水肝癌』の発見などで世界的に知られ、文化勲章を受けた福島県出身の病理学者:吉田富三(1903-1973)を記念して、2009年に福島県立医科大学で開設された。
【福島県出身の世界的病理学者吉田富三博士を記念して、博士の孫弟子である樋野興夫先生が『福島がん哲学外来』を開設しました。 がんと共に生きる患者/ご家族の思いや悩みをともに考える“心の診察室”です。】と、心温まる紹介がなされている。スタッフの皆様の『真摯なおもてなし』には、ただただ感謝である。今回、『患者・家族との面談』の機会が与えられた。 大変貴重な時となった。
筆者は、医師になり、癌研究会癌研究所の病理部に入った。 病理学者であり当時の癌研究所所長であった菅野晴夫先生(1925-2016)の恩師である日本国の誇る病理学者:吉田富三との『邂逅』に繋がった。 菅野晴夫先生とは、2003年【『日本病理学会』と『日本癌学会』で『吉田富三生誕100周年記念事業』】を行う機会が与えられた。 必然的に『がん哲学=生物学+人間学』の提唱へと導かれ、『がん哲学外来』の実践となった。
吉田富三は、『医学者としてのみならず、癌という病気を通じて社会の原理まで言及す言葉』を多数残している。『癌細胞で起こることは、人間社会でも起こる』を学び、そして、2004年『がん哲学 〜 がん細胞から人間社会の病理を見る 〜』(to be出版)(添付)を出版する時が与えられた。【『人生の邂逅』は人知・思いを超えて進展する】ことを痛感する日々である。






