一般社団法人がん哲学外来

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21世紀のがん哲学 樋野興夫
〜すこしの時間ご一緒しませんか?
ちょっと立ちどまり、一息つき、考えるときを持ち、歴史人に思いをはせる~

第122回 『人生 & 愛情 の 原点』 〜 『何故に』 & 『何の為に』〜

2026年2月3日 自宅から『雪の積もる富士山』を眺めた。 HP『心に咲く花会』を担当されている【『樋野動物園』管理人=『春風のようなゴリラ』(森尚子)様】からは【今朝の富士山です。 『富士っ子 樋野先生』】(添付)との心温まるメールを頂いた。 大いに感動した。

筆者は『富士山子』と呼ばれて育ったものである。【壮大な品格のある『富士山(3776m)』】の姿には、大いに心が慰められる。筆者の母(1923〜2019)の実家(島根県出雲大社町鵜峠: 出雲大社から、8キロほど、峠を越えて美しい日本海に面した小さな村:現在では人口34名、60%の空き家の鵜峠の海辺に行き、日本海を眺めながら、『何故に、この世に、生まれたのか ?』 & 『何の為に、この地で、生まれたのか?』を 深く静思したものである。 母に背負われて、隣の村の診療所に行った体験が、脳裏に焼き付いている。

母は、自宅に於いて、安らかに 96歳天寿を全うした。【筆者の誕生の年(1954年3月7日)の母の元旦の夢が『富士山(3776m)』であり、幼児の時から『富士山子』と母に励まされたものである。】 これは、『愛情の原点』でもある!
鵜峠(うど)は、無医村で小学校も中学校も廃校になった。 父は、92歳で鵜峠の自宅に於いて逝去した(1921〜2013)。 父は婿養子で、貨物船やタンカーの機関長であった。 母の兄達は、太平洋戦争で戦死し、末っ子の母が家を継いだ。 そして、祖父 (1888-1972)から家を継いだ末娘(母)の3人の子供の末っ子の長男:筆者に『家を興(おこ)す = 樋野興夫 = ひのおきお = Origin of Fire』と命名されたと、膝に抱かれて聞かされた『幼年時代の想い出』が蘇ってくる。

母校の鵜鷺【鵜峠+鷺浦(さぎうら)=鵜鷺(うさぎ)】小学校、中学校は廃校になった。 故郷は無医村であり、幼年期、熱を出しては母に背負われて、峠のトンネルを通って、隣の村(鷺浦)の診療所に行った体験が、今でも脳裏に焼き付いている。 筆者は、『人生3歳にして医者になろう』と思ったようである。 小学校5年生の時 担任の先生から命令され、毎日、日記を書いて登校した。 それが、今の執筆に繋がったものである。『不連続の連続性=人生の原点』である。

第121回  ”対話の場”の必要性 〜 自らの役割が生まれる 〜

2026年2月1日(日曜日) 今年も早、2月を迎えた。 自宅から満月を眺め 心が癒された。『21世紀の懸け橋 〜 “がん哲学” 〜』は、今回で第121回になった。 編集担当の宮原富士子氏が、記念誌として、冊子化を企画される予感がする。

2024年5月6日、2008年 NPO法人『がん哲学外来』設立で お世話になった吉川研一氏、風早謙一郎氏と一般社団法人『がん哲学外来』の事務局の宮原富士子氏、社員の土屋千雅子氏と5人で、東久留米ジョナサンで対談の時を持ったことが、鮮明に思い出された。 大変有意義な時であった。 そして、ブログ『21世紀の懸け橋 〜 “がん哲学” 〜』の発行が決定された。 大いに感服した。

『がん哲学=生物学の法則+人間学の法則』である。 筆者が初めて『がん哲学』を提唱したのは2001年である。 その2年後の2003年、日本病理学会で吉田富三(1903-1973)の生誕100周年記念事業が行われた際、初めて『がん哲学』という言葉を世の中に公表した。

2005年にアスベスト(石綿)による中皮腫や肺がんなどの健康被害が社会問題になったとき、順天堂大学医学部教授時代で 中皮腫の早期診断法を開発していた。 そこで 順天堂大学附属病院で『アスベスト・中皮腫外来』を開設し、問診を担当した。そして、がんと共に生きるこれからの時代において、その不安や心の痛みを受け止め、”すき間”を埋めるための対話が必要だと、病院に提案して『がん哲学外来』を2008年に開設した。 各新聞社で大きく取り上げられ、全国各地から予約が殺到した。 キャンセル待ちも出るほどで、”対話の場”の必要性を確信したものである。

『がん哲学外来』には、多くの患者さんが来られた。 困っている人のために居場所を作る。 それが人間としての使命であろう! 【『病気』であっても『病人』ではない社会】は、人類の進む方向である。 新渡戸稲造(1862-1933)の言葉に『人生に逆境も順境もない』とある。【 自分のことばかり考えると、悩みや苦しみが 立ちはだかって逆境になる。でも、自分よりも困った人に手を差し伸べようとすれば、自らの役割が生まれ、逆境はむしろ順境になる。】

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