第96回 枠を超えた学びの環境 〜 人生の原点 〜
2025年10月7日Wifeは、CAJ高校一年生と教師と【日本バイブル•ホーム(The Japan Bible Home 群馬県):『壁のない学校』(school without walls:従来の学校の枠を超えた学びの環境を指します。)】に向かった。
2025年のノーベル生理学・医学賞は、坂口志文・大阪大特任教授(74)ら3氏に授与すると発表された。授賞理由は【細菌やウイルスなど外敵を退治する免疫機能が誤って自分の体を攻撃しないよう抑える免疫細胞『制御性T細胞』を発見し、その働きを解明した功績】とのことである。
『ながれやま・がん哲学外来カフェ』代表:春日井いつ子氏から【以前免疫の本を出した義兄は大阪大学にいた頃、昨日ノーベル賞を受賞した坂口先生にお世話になったそうです。 坂口先生は『志文:シモン』。 お兄さんは『偉作:イサク』との名前を知りご両親はクリスチャンかなとおもいました。『志文』の命名の意図については、京都帝国大学文学部哲学科出身で西洋哲学に造詣の深かった父が聖書から引用して命名したとのこと。―― 坂口先生は『夜と霧』を読んで感銘を受けたと新聞で読みました。】との有意義なメールを頂いた。
想えば、筆者とwifeは、毎年、南原実(1930-2013)先生宅でクリスマス会に伺ったものである(添付)。 奥様が作って頂いた美味しい夕食を食べながら学びの時であった。『南原実は、ドイツ文学者。東京大学名誉教授。 父は東京大学総長を務めた法学者の南原繁(1889-1974)』とHPでは紹介されている。レイチェル・カーソ(1907-1964)の『沈黙の春(Silent Spring)』を翻訳されたのは、南原実先生で、【『沈黙の春』の最終章『べつの道』の『私たちは、いまや分れ道にいる。』、『どちらの道をとるか、きめなければならないのは私たちなのだ。』】は、『人生の原点』にもなった。
第95回 『病理学(生物学)&哲学(人間学)』 〜 謙虚で常に前に向かって努力する 〜
2025年10月2日『ひばりヶ丘駅 ー> 池袋駅 ー> 新木場駅 ー> 新浦安駅』に向かい、順天堂大学日の出キャンパスでの健康データサイエンス学部1年生の【『医療概論 ー 人体の機能と構造』で授業『病理•がん哲学』(10:40-12:10)】に赴いた。 質問も複数寄せられ 学生の真摯な姿勢には大いに感動した。
【厚生労働省によると、日本人の平均寿命は、2023年の時点では、男性81.09歳、女性87.14歳である。 2024年は、男性が81.09歳、女性が87.13歳で、前年と比較して男性は横ばい、女性は0.01年下回りました。 平均寿命の男女差は6.04年(前年6.05年)で、0.01年縮小しました。 注:平均寿命とは、0歳の人の平均余命を言います。】とのことであると紹介した。
また【『最も剛毅なる者は最も柔和なる者であり、愛ある者は勇敢なる者である』とは、『高き自由の精神』を持って医療に従事する者への普遍的な真理であろう。『他人の苦痛に対する思いやり』は、医学、医療の根本である。『医療者の2つの使命』 1)『学問的、科学的な責任』で、病気を診断・治療するーー>学者的な面 2)『人間的な責任』で、手をさしのべるーー>患者と温かい人間としての関係 『病理学とは、新しいことにも自分の知らないことにも謙虚で、常に前に向かって努力する』】を述べた(添付)。
その後、がん研究会有明病院 吉田富三記念講堂(江東区)での【Lynch Syndrome Day 2025 第11回リンチ症候群研究会・第7回がんゲノム医療時代におけるLynch症候群研究会~Lynch症候群診療の現在地と未来地図~市民公開フォーラム】に出席した。 筆者はリンチ症候群研究会会長として、閉会挨拶で【『病気(遺伝病)も単なる個性である』。『病気であっても病人ではない社会構築が 人類の進む方向』】とさり気なく述べた。 大変有意義な貴重な時となった。