一般社団法人がん哲学外来

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21世紀のがん哲学 樋野興夫
〜すこしの時間ご一緒しませんか?
ちょっと立ちどまり、一息つき、考えるときを持ち、歴史人に思いをはせる~

第108回  ユーモア溢れる言葉 〜 心に温かい風が やさしく吹き込む 〜

2025年12月6日 筆者は、自由学園リビングアカデミー(東久留米市学園町)での教養講座【賢明な寛容 ~ 実例と実行 ~】に赴いた。 会場は多数の参加者で、質問も多数寄せられた。 早速【『今日も ユーモア溢れる、温かい講演会を ありがとうございました。今日初めて『がん哲学外来』という言葉を知った方がいらっしゃいましたが、またここから、どんどん先生の活動や言葉の処方箋が 広まっていったら素敵だなぁと思いました。』&『昨日は、心に温かい風が やさしく吹き込むような ご講演をありがとうございました。本当にありがとうございました。』】との心温まる励ましのメールを頂いた。

『新渡戸稲造(1862-1933)壁を破る言葉: 逆境に立ち向かう者へ 40のメッセージ』(2023年 三笠書房発行)を 編集をして頂いた方も参加されていた。【いまこそ 知りたい新渡戸稲造の『希望の言葉』。――『がん哲学』提唱者の医師であり、新渡戸稲造研究の第一人者でもある著者が厳選。】と紹介されている。

【『進歩するがんの治療法』&『天寿がんの時代』&『アダムとイブが伝えるもの』&『人間は120歳を超えられない』&『がん哲学・外来での言葉の処方箋の由来』】などなどに、全力を尽くして返答した。

12月7日、wifeとCAJ(Christian Academy in Japan)のキャンパスの中にあるKBF(Kurume Bible Fellowship)に参上した。 出席の方からの質問【『空海(774-835)、最澄(767-822)、法然(1133-1212)、親鸞(1173-1263)は聖書を読んでいましたか? 】に、【空海、最澄は遣唐使として留学していた。 空海は 新約聖書、最澄は 旧約聖書を日本に持ち帰った。 遣隋使の時代の聖徳太子(574-622)の『17条憲法』、親鸞の『歎異抄』には聖書的な言葉もありますね!】とさりげなく語った。【歴史に学び 生きる基軸を求める】を痛感する日々である。

第107回 『理論的な態度』 〜 『高度な専門知識と幅広い教養』〜

2025年11月6日、DNAの分子構造『核酸の分子構造および生体における情報伝達に対するその意義の発見』で、1962年にノーベル生理学・医学賞を受賞したジェームズ・デューイ・ワトソン(James Dewey Watson)(1928年4月6日 – 2025年11月6日)が97歳で亡くなった。 筆者は何時も 病理学の学生講義で 教科書からDNAの構造を語る(添付)。 筆者は病理医となり 顕微鏡で細胞を観て、『風貌を診て、心まで読む = 人生の根幹を追求する』を学んだものである。

筆者は、2025年12月3日 南原繁(1889-1974)研究会代表としてZoom会議『南原繁研究会企画委員会』に出席した。 企画委員会の村井洋委員長の司会で進められた。【『2026年の第23回南原繁シンポジウムの企画』&『南原繁研究会だより』の製作】などの審議がなされた。 大変に有意義な企画委員会で、大いに勉強になった。 2025年11月3日(文化の日)には【第22回南原繁(1889-1974)シンポジウム『敗戦後80年、戦後日本の歴史を見つめ直す』】(日本教育会館に於いて)が開催された。 筆者は、2004年にスタートした南原繁研究会【初代代表、鴨下重彦先生(1934年-2011年、東京大学名誉教授、国立国際医療センター名誉総長)、第2代代表、加藤節先生(成蹊大学名誉教授)】の3代目の代表を2019年『南原繁生誕130周年』を祝し、仰せつかった。

南原繁が東大総長時代の法学部と医学部の学生であった二人の恩師から、【南原繁は『高度な専門知識と幅広い教養』を兼ね備え『視野狭窄にならず、複眼の思考を持ち、教養を深め、時代を読む
具眼の士』&『教養ある人間とは、自分のあらゆる行動に普遍性の烙印を押すことであり、自己の特殊性を放棄して普遍的な原則に従って行為する人間のことである』&『人間の直接的な衝動や熱情によって行動する代りに、つねに理論的な態度をとるように訓練されることである。』】(南原繁著作集第三巻)と教わったものである。

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