第60回 『心の通じる対話で寄り添う』 〜 『多様性のある居場所』 〜
2025年4月8日『新渡戸稲造(1862-1933)記念センター in 新渡戸記念中野総合病院』から、第123回『がん哲学外来メディカル・カフェ@よどばし=ミニ講演とカフェタイムの組み合わせ』(淀橋教会に於いて)に向かう(添付)。 定番の『365日の紙飛行機』の熱唱で始まり、『糸』を合唱して終える。『がん哲学外来メディカル・カフェ@よどばし』は、2014年7月6日にスタートされた。 今年(2025年)7月6日に11周年記念が企画されている。 継続の大切を実感する時となった。『種を蒔く人になりなさい』の実践であろう!
【多くの人は、自分自身又は家族など身近な人が がんにかかった時に 初めて死というものを意識し、それと同時に、自分がこれまで いかに生きてきたか、これから どう生きるべきか、死ぬまでに 何をなすべきかを真剣に考えます。 — 医療現場と患者の間にある『隙間』を埋めるべく、2008年1月 順天堂大学で『がん哲学外来』が生まれました。 科学としてのがん学を学びながら、がんに哲学的な考え方を取り入れていくという立場です。 このプログラムは、診断・診察の場ではなく、『真の心の通じる対話』、『寄り添うこと』などを学び合う人間学の場です。— 帰る時には心が軽くなる『メディカル・カフェ』、是非一度ご参加になられてみませんか?】と紹介されている。『心温まるおもてなし』には、大いに感動する。
その後、順天堂大学保健医療学部 理学療法学科2年生の講義『病理学概論』の授業に向う。 約120名の学生が出席する。【『病理学』とは、病気の根幹を追求しようとする『the study of the diseased tissues』である。『広々とした病理学』とは、『病理学には限りがないことをよく知っていて、新しいことにも自分の知らないことにも謙虚で、常に前に向かって努力しているイメージ』(菅野晴夫先生:1925-2016の言葉)】である。『病理学概論』は、『顕微鏡を見て病気を診断する=森を診て木の皮まで診る=風貌を見て、心まで読む=丁寧な観察力』の修練である。 『賢明な寛容と配慮=多様性のある居場所』を常に心に留めるは、『教育の心得』である。
『教育の心得』の5ヶ条
1)『他人の感情を尊敬することから生じる謙遜・慇懃の心』
2)『濃やかな配慮の人』
3)『欣然たる面貌、快然たる微笑』
4)『正論より配慮』
5)『個性と多様性』
第59回 『何が重要なのかが明確になる』〜 『人生の良き邂逅』 〜
筆者は、2025年4月4日 定例の病理組織診断業務を行った。 それから 御茶ノ水の順天堂大学に寄った。 2024年10月に【東京医科歯科大学は、東京工業大学と統合し、東京科学大学】となった東京科学大学キャンパス内の満開の桜を眺めた。
今回、2022年1月19日 東京医科歯科大学名誉教授(2022年1月15日御逝去 享年94歳)春日孟先生の通夜に参列したのが鮮明に想い出された。 春日孟先生の若き日の写真、ご家族との穏やかな写真を拝見し、また、ご遺族のおもてなしに 大いに感動した。
想えば、筆者は、医学部を卒業して、癌研で研究をスタートした。 豊島区の大塚にあった癌研病理部での研修研究員時代、当時の病理部長:北川知行先生と所長:菅野晴夫先生(1925−2016)のお計らいで、春日孟先生にお世話になり、1984年、論文『肝癌症例におけるB型肝炎ウイルスDNAの組み込み頻度と肝癌発生におけるその評価』を提出して医学博士を取得させて頂いた。 貴重な人生の出会いであった。
そして、研究員となり、助成金『The Yamagiwa-Yoshida Memorial International Cancer Study Grant (UICC)』を得て留学(米国アインシュタイン医科大学肝臓研究センター)の機会が与えられた。 『何が重要なのかが明確になる』人生の良き邂逅となった。
今度、東久留米市にある自由学園が開講している『45歳以上のための学校』の『リビング アカデミー(LA)』の講座を依頼された。【春日孟先生の娘様も楽しみにしていらっしゃるようです。】との心温まる連絡を頂いた。 涙無くして語れない。
4月4日の午後、1950年創設された東久留米市のインターナショナル・スクール『クリスチャン・アカデミー・イン・ジャパン(Christian Academy in Japan, CAJ)』
の75周年記念に出席した。 CAJは、幼稚園から高校まで一貫教育授業は、すべて英語で行われ、アメリカ、日本、韓国、他20カ国以上の学生が約480名 在籍している。 Wifeは、小学校の校長を務めているので開会の挨拶をした(添付)。
会場は満席であった。 生徒の演奏、合唱、演劇には大いに感動した。