一般社団法人がん哲学外来

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21世紀のがん哲学 樋野興夫
〜すこしの時間ご一緒しませんか?
ちょっと立ちどまり、一息つき、考えるときを持ち、歴史人に思いをはせる~

第70回 受け継ぐ 求められるもの 〜 真摯な魂 〜

2025年5月26日恵泉女学園の理事会・評議員会に赴いた。 5月27日は、新渡戸稲造記念センターから順天堂大学保健医療学部 理学療法学科2年生の授業『病理学概論:カラー学べる病理学』に向かう。今回は『循環障害・炎症』の箇所を音読しながら進める。 その後、代表を務める南原繁研究会Zoom参加である。

今朝、『現代に求められる教養を問う:新渡戸稲造、南原繁、矢内原忠雄、吉田富三に学ぶ』(鴨下重彦編to be出版2005年)と『南原繁と新渡戸稲造:私たちが受け継ぐべきもの』(南原繁研究会編EDITEX 2013年)が鮮明に蘇ってきた(添付)。 筆者は、島根県出雲大社町鵜峠(現在は人口約30名、空き家60%)に生まれ、鵜鷺小学校(現在は廃校)の卒業式で、来賓が話された【『ボーイズ・ビー・アンビシャス』(boys be ambitious)(1877年札幌農学校のクラーク(1826-1886)の言葉)が胸に染み入り、希望が灯るような思いを受けた】。 人生の起点であると言っても過言ではない。 札幌農学校におけるクラーク精神が、内村鑑三(1861-1930)と新渡戸稲造(1862-1933)へと導かれ、そして、南原繁(1889-1974)と 矢内原忠雄(1893-1961)へと繋がって行った。 筆者の学生時代の読書遍歴は『内村鑑三・新渡戸稲造・南原繁・矢内原忠雄』である。

内村鑑三は【『成功の秘訣10箇条』の中で、『人生の目的は 品性を完成するに在り』】と語っている。 また、【誰もが後世に残すことができる 最大の遺物は『勇ましい高尚な生涯』である】とも述べている。 1860年代遣米使節団 (勝海舟:1823-1899 らがいた) は、ニューヨークのブロードウエイを行進した。 彼らの行進を見物した詩人ウォルター・ホイットマン(Walter Whitman, 1819-1892)は、印象を『考え深げな黙想と 真摯な魂 と 輝く目』と表現している。 この風貌こそ、現代にも求められるのでなかろうか! 【『人生邂逅』の『非連続性の連続性』】を実感する日々である。

第69回 『寛容な配慮ある居場所』 〜 『良い師 & 良い友 & 良い読書の出会い』 〜

2025年5月20日 順天堂大学保健医療学部 理学療法学科2年生の授業『病理学概論:カラー学べる病理学』に赴いた。今回は、『血液凝固と血栓症・塞栓症・虚血と梗塞・浮腫・ショック・高血圧』の箇所を音読しながら進めた。『賢明な寛容と配慮 = 多様性のある居場所 = 人生の出会い』を痛感する。

5月21日は、新渡戸稲造記念センターから順天堂大学保健医療学部 診療放射線学科2年生の授業『病理学概論:カラー学べる病理学』に赴く。 その後、『がん医療科学』の授業『がん細胞から学んだ生き方〜「ほっとけ 気にするな」のがん哲学』である。『急性炎症のしくみ・急性炎症の種類・急性炎症の運命・慢性炎症のしくみ・肉芽腫性炎症・炎症の全身への影響』の箇所を、『がん細胞から学んだ生き方〜「ほっとけ 気にするな」のがん哲学』では【第4章『がん哲学』での『言葉の処方箋』】を音読しながら進める。 日々勉強である。

今朝(5月21日) 田鎖夕衣子氏(『がん哲学外来メディカルカフェひばりが丘』代表)から【『ひばりが丘の9周年』(添付)で、やっと念願かなって樋野先生の講演を聴くことができた人が何人かいらして、喜んでくださいました。 先生が見せてくださったスライドに、偉大なるお節介症候群の賞状がありましたが、『お節介の賞状を羨ましいと思いました。私に足りなかったのはこれだと感じました。』と感想を送ってくださった方がおられて、わたしも感銘を受けました。また、『良い師、良い友、良い読書』のすすめにも触れて、少しでも読書を続けたい、とおっしゃっていました。 60代の方ですが、このように樋野先生の言葉に出会い、ご自分を変えたいと願いを持つ方を目の当たりにして、講演会ができたことに深い感謝を覚えております。―― 来週、31日は、『鳩ヶ谷メディカルカフェ』の4周年記念特別講演会(添付)で、樋野先生が招かれています。】の心温まるメールを頂いた。 大いに感動した。 ただただ感謝である。

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