第95回 『病理学(生物学)&哲学(人間学)』 〜 謙虚で常に前に向かって努力する 〜
2025年10月2日『ひばりヶ丘駅 ー> 池袋駅 ー> 新木場駅 ー> 新浦安駅』に向かい、順天堂大学日の出キャンパスでの健康データサイエンス学部1年生の【『医療概論 ー 人体の機能と構造』で授業『病理•がん哲学』(10:40-12:10)】に赴いた。 質問も複数寄せられ 学生の真摯な姿勢には大いに感動した。
【厚生労働省によると、日本人の平均寿命は、2023年の時点では、男性81.09歳、女性87.14歳である。 2024年は、男性が81.09歳、女性が87.13歳で、前年と比較して男性は横ばい、女性は0.01年下回りました。 平均寿命の男女差は6.04年(前年6.05年)で、0.01年縮小しました。 注:平均寿命とは、0歳の人の平均余命を言います。】とのことであると紹介した。
また【『最も剛毅なる者は最も柔和なる者であり、愛ある者は勇敢なる者である』とは、『高き自由の精神』を持って医療に従事する者への普遍的な真理であろう。『他人の苦痛に対する思いやり』は、医学、医療の根本である。『医療者の2つの使命』 1)『学問的、科学的な責任』で、病気を診断・治療するーー>学者的な面 2)『人間的な責任』で、手をさしのべるーー>患者と温かい人間としての関係 『病理学とは、新しいことにも自分の知らないことにも謙虚で、常に前に向かって努力する』】を述べた(添付)。
その後、がん研究会有明病院 吉田富三記念講堂(江東区)での【Lynch Syndrome Day 2025 第11回リンチ症候群研究会・第7回がんゲノム医療時代におけるLynch症候群研究会~Lynch症候群診療の現在地と未来地図~市民公開フォーラム】に出席した。 筆者はリンチ症候群研究会会長として、閉会挨拶で【『病気(遺伝病)も単なる個性である』。『病気であっても病人ではない社会構築が 人類の進む方向』】とさり気なく述べた。 大変有意義な貴重な時となった。
第94回 『生物学と人間学の懸け橋』 〜 『21世紀のクラーク精神の病理学』 〜
筆者は、2025年9月25日 〜 27日 名誉会員として『第84回日本癌学会学術総会〜 未来への希望と共に、つながるがん研究 〜』(大会長:大島正伸 金沢大学がん推進制御研究所 腫瘍遺伝学研究分野 教授)(石川県立音楽堂、ホテル日航金沢、ANAクラウンプラザホテル金沢 他)に出席した。 韓国、中国からも女性医療者が参加され、筆者の著書の韓国版(添付)、中国版(添付)をアマゾンで購入
されたいようである。 大いに感動した。
大島正伸先生の今は亡きお父様(大島智夫先生)が、2003年 お茶の水の東京ガーデンパレスで、筆者の順天堂大学教授就任を兼ねての【『われ21世紀の新渡戸とならん』(イーグレープ)出版記念シンポジウム」】(添付)に、出席されたことが鮮明に蘇ってきた。 神奈川県海老名市の大島智夫先生のご自宅でのクリスマスの会食に毎年 wifeと招待されたことが、忘れ得ぬ想い出である。
ウィリアム・クラーク(1826-1886)の【『Be gentleman』&『Boys, be ambitious !』】は、札幌農学校(現在の北海道大学)を率いたウィリアム・クラークが、『その地を去るに臨んで、馬上から学生に向かって叫んだ言葉』と大島智夫先生から伺ったものである。 クラークの英語を『少年よ大志を抱け』と訳されたのが教育者・曽祖父(大島正健 札幌農学校1期生)とのことである。
今回の第84回日本癌学会学術では、『共生と共存の違い』&『会話と対話の違い』&『生物学と人間学の懸け橋』の学びとなった。 来年(2026年4月16日〜18日は、札幌で【『第115回日本病理学会(会長田中伸哉 北海道大学大学院医学研究院腫瘍病理学教室 教授)のテーマ『Pathologists, be ambitious! 病理医よ 大志を抱け』】が開催される。 筆者は、田中伸哉先生から講演を依頼された。まさに、『21世紀のクラーク精神の病理学』の時代的要請を痛感する。