一般社団法人がん哲学外来

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21世紀のがん哲学 樋野興夫
〜すこしの時間ご一緒しませんか?
ちょっと立ちどまり、一息つき、考えるときを持ち、歴史人に思いをはせる~

第22回 尺取虫運動に学ぶ 〜 『医療者の道』 〜

2024年9月20日、【第83回日本癌学会学術総会(学術会長:九州大学医学部第一内科教授 赤司浩一先生;福岡国際会議場 & マリンメッセ福岡B館】に参加した。 【サバイバー・科学者プログラム(JCA-SSPプログラム)】では、渡會明香氏(千葉県の春日部 & 野田 がん哲学外来メディカルカフェ)が、演題『がん哲学外来と私』を発表された。 大いに感動した。2025年の日本癌学会学術総会会長は、大島正伸先生(金沢大学教授)である。

2003年 お茶の水の東京ガーデンパレスで、筆者の順天堂大学教授就任を兼ねての【『われ21世紀の新渡戸とならん』(イーグレープ)出版記念シンポジウム」】に、大島正伸先生の今は亡きお父様(大島智夫先生)が出席されたことが鮮明に蘇ってきた。 神奈川県海老名市の大島智夫先生のご自宅での会食にwifeと招待されたことが、忘れ得ぬ想い出である。

札幌農学校(現在の北海道大学)を率いたウィリアム・クラーク(1826-1886) の名言『ボーイズ・ビー・アンビシャス(boys be ambitious)』は、『その地を去るに臨んで、馬上から学生に向かって叫んだ言葉』と、大島智夫先生から伺ったものである。『少年よ大志を抱け』と訳したのが大島智夫先生のお祖父の教育者・大島正健(1859-1938)である。

2003年に初版『われ21世紀の新渡戸とならん』(イーグレープ)、2018年に新訂版、2019年4月には英語版『 I Want to Be the 21st Century Inazo Nitobe』(日本橋出版)が発行されることになった。 私は、クボタショックの2005年、順天堂大学で『アスベスト・中皮腫 外来』を開設する機会が与えられた。 そして、2008年、順天堂大学で『がん哲学外来=患者さんや そのご家族と面談し、苦しみを和らげる』が開設された。

『医療者の道 〜 尺取虫運動(添付)に学ぶ 〜』は、【『自分のoriginal pointを固めてから、後ろの吸盤を 前に動かし、そこで固定して 前部の足を前に進める。 かくて いつも自分のoriginalityを 失わないですむ。』&『どんな境遇、状況でも 確実に 前進できる人物になれ』の心得】であろう。【『がん哲学外来』=『相手を思いやる心』&『患者に対する慈愛の心』】の姿勢でもある。

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