一般社団法人がん哲学外来

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21世紀のがん哲学 樋野興夫
〜すこしの時間ご一緒しませんか?
ちょっと立ちどまり、一息つき、考えるときを持ち、歴史人に思いをはせる~

第90回  『日々歴史からの学び』 〜 『和を以って貴となす』 〜

2025年9月8日『新渡戸稲造記念センター』より順天堂大学に向かった。 9月7日は甲府市総合市民会館での【第14回がん哲学外来メディカルカフェ『風林火團』】に出席した。『富士山(3776m)』(添付)を見つめながら、『あれが日本一の名物だ(富士山)あれより他に 自慢なものは何もない』(『三四郎』夏目漱石:1867-1916)が鮮明に思い出された。『山梨ホスピス協会』理事長 阿部文明先生(山梨県立中央病院緩和ケア科医師)が、甲府駅に車で迎えに来てくださり、会場に到着した。 筆者は、講演『言葉の処方箋』の機会が与えられた。

早速、山梨英和中学校・高等学校校長を務められた岩間孝吉先生から【がん哲学外来メディカルカフェ in 甲府・風林火團でのご講演のため、お忙しいところを、貴重な時間を割いて、お出かけ下さり、感謝いたします。 参加者一同、樋野先生のご講演を楽しみに集ってまいりました。『病気であっても病人ではない。 病気は一つの個性である。』 患者・家族と医療者を繋ぐ尊いお働きのメッセージの数々、心して聞くことが出来ました。】と心温まる励ましのメールを頂いた。

以前にも【1929年山梨英和女学校創立40周年記念会での、新渡戸稲造(1862-1933)の講演『和を以って貴となす』の記事(1930年5月25日刊山梨英和女学校の『同窓会誌』)、山梨英和学院 1989年5月27日発行の『山梨英和100年』のコピー、新渡戸稲造と『NHK「花子とアン」で知られる「山梨英和女学校の英語教師であった村岡花子」の写真』】が送られてきた。 また、【1901年山梨県立甲府中学校 (現在の甲府第一高校) 第5代校長として大島正健(1859-1938)が着任すると、内村鑑三(1861-1930)と共に新渡戸稲造が、甲府を訪ねているようです。 1906年山梨英和女学校の評議員に大島正健が就任すると、新渡戸稲造は、1909年山梨英和女学校卒業式で祝辞、1916年卒業式で講演、1929年山梨英和40周年記念講演で3回訪ねております。】と教えて頂いた。 『日々歴史からの学び』である。

第89回 『病気』であっても『病人』ではない 〜 『思いやる心』 & 『慈愛の心』 〜

筆者は、2025年9月3日『新渡戸稲造記念センター』(中野駅)より順天堂大学(
御茶ノ水駅)での『服部信孝名誉教授(学長補佐)の日本学士院賞受賞特別記念講演会』に出席した(本郷・お茶の水キャンパス 7号館小川講堂に於いて)。 会場は、多数の参加者であった。 大いに感動した。

小川秀興理事長 祝辞
服部信孝先生のご講演「パーキンソン病の解明に挑む」
花束贈呈

『純度の高い専門性』の服部信孝先生の講演には、感激した。【パーキンソン病のほとんどは非遺伝性(孤発性)で、遺伝はしませんが、5〜10% の患者さんには家族歴があり、これを家族性(遺伝性)パーキンソン病とよびます。】とHPには紹介されている。

~ 人は、病気とともに どのように生きていくのか ~
1) 病気になったとき、人はどのように感じ、何を考えますか?
2) 家族は、どのように患者さんを 支えることができますか?
3) 周りの人は、どのように患者さんを 支えることができますか?
4) 人の支えは、患者さんに、どのような効果をもたらしますか?

【『遺伝病も単なる個性である』の社会構築】は、人類の進むべき方向であろう!!

2008年 順天堂大学病院で【『病気』であっても『病人』ではない社会の構築を目指して『がん哲学外来』が開設】された。【『相手を思いやる心』&『患者に対する慈愛の心』の姿勢を貫いて『純度の高い専門性と社会的包容力』の『訓練と実践の場』】でもある。

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